船川先生との思い出がありすぎて心の整理がつきません。静岡高校と浜松商業の野球部監督・部長として春夏通算5回の甲子園出場を果たした高校野球の名将・船川誠先生がお亡くなりになりました。私は野球部員でもなければマネジャーでもないのに、清水東1年から今までずっと可愛がって頂いているちょっと不思議な存在かもしれません。
城南静岡監督就任2016年、こっそり庵原球場に応援に⚾
先週、お見舞いに伺った際、大変な身体から絞り出すような声で『みのりは強くて偉いな。仕事がんばれよ。』と言って下さったのが先生からの最期の言葉でした。お部屋を出る時に、先生の手をぎゅーっと握って『先生!13日の試合、選手たちに気合を入れて下さいよ~!先生のカツがないとダメなんだからねっ!!』と言うとニコニコ笑っていらっしゃいました。それが私にとって最期のやり取りになってしまいました。
今から20年前、私のSBS入社が決まった時、お祝いにと、しゃぶしゃぶを食べに連れて行って下さいました。食べ終わる頃、「みのり、びっくりさせてしまうけど。俺すい臓ガンで医者から余命3ヵ月と言われたんだ。」と。もう涙しか出なくて「やだやだやだ!絶対やだ!」しか言えなくて、そこから先のことは、どうやって帰ったかも全く覚えていません。しかしその通りにさせないのが船川先生!前立腺がんなどの手術を何度も受けながら、不死鳥のように立ち上がる姿がどれだけの人に勇気を与えて下さったか。余命3ヵ月を宣告されてから20年。病気をも吹っ飛ばす先生の活力は「グラウンドに立つこと」とおっしゃっていました。こちらは今から8年前、城南静岡の監督に就任なさった時の写真です。静高野球部OB会に私も呼んで頂き「鬼」と刻まれたバットを皆さんからプレゼント。
普段わたしがブログなどで「鬼講師〇〇高校に現る👹」と書いていますが、これは、船川先生を思い描いた表現です。建前でなく本気で生徒と向き合い、生徒のことを思い厳しく。そしてその根底には優しさが溢れている。人間としての礼儀や思いやりの大切さも、ご本人の姿をもって教えて下さいました。静岡県の鬼講師は私がしっかり引き継ぎます!
高校3年生の秋のある日、体育の授業が終わって教室に戻る際、「私ね、先生と同じ早稲田大学教育学部を受験しようと思うんです!絶対合格します!」というと「どれ、俺が大学の野球部の時、学ランにつけてた早稲田バッヂをお守りに持ってくか?家の中探してみるよ」と。結局そのバッヂは見つからずお守りとしては持っていけませんでしたが、気にかけて下さり、私の早稲田合格をとても喜んで下さいました。その後、上京してもずっと手紙やメールのやり取りを続け、SBS入社後は、テレビ番組をチェックして下さるだけでなく、私が載った新聞記事やコラム、チラシなどを切り貼りしたスクラップノートを作って下さっていることを、だいぶ後になって知りました。最後に2人でお食事に行ったのは2年前。私がSBSを辞めようと思った経緯、フリーになった現在の活動報告をすると「みのり、お前は強えぇよ。本当に強い。そんな子だったのかとびっくりした」と。真っ直ぐ生きていれば必ず良いことがあるとおっしゃっていました。
船川先生、たくさんの優しさと強さを教えて下さりありがとうございました。これを書いている今も、涙が溢れて止まりません。たくさん褒めて下さった先生の言葉に恥じない生き方をしていきます。謹んでお悔やみ申し上げます。
夏の高校野球静岡県大会真っ盛りです。これからも静岡県の高校球児の頑張りを見守って下さい。
7 件のコメント
先日、スポーツニュースペーパーの県内版を見ていたら船川さんが今は不在と書かれた記事を見た時、もしかしたら体調が悪くて監督業が出来ないのでは⁉︎と思っていたら・・・
船川さんのご冥福をお祈りします。
選抜優勝の年、浜商に入学。テレビに出ていた人が学校にいる、当時はまだ若くおっかない印象がありました。城南静岡時代、勝てない野球部を指導する姿、その後県大会出場も果たし監督も嬉しかったかなと思います。癌との闘病生活お疲れ様でしだ。また 高校野球指導 ありがとうございました。
(´Д` )みのりんと船川監督との絆、温かい言葉の数々に涙が出てきます
みのりさんの人望が厚いのはこういった方々の存在があったからなんだなぁとつくづく感じました。
船川先生のスピリットをみのりさんがしっかり引き継いでいく事で、鬼講師がこれからも静岡に生き続けていくんでしょうね。
こんなに素晴らしい名称に可愛がられたみのりん。船川監督も数多くいる教え子の中で特別な思いがあったと推察できます。みのりんもお辛いと思いますがどうかお気を落とさず。ブログの更新も無理せずご自身のペースで取り組んで下さいね。
みのりん(T ^ T)卒業してからもこんなに強く繋がっている恩師との別れはつらかったこととおもいます。どうか元気を出してくささい
行き詰まった時辛い時、本気で向き合ってくれる優しくて温かい方が居てくれると嬉しいですよね。恩師の船川先生もみのりんさんがいつも安心して本当の事を言ってくれるという事を喜んで下さったと思いますよ。そういう良い仲が羨ましく思えます。😊